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蔦重 神か!悪魔か!地獄の閻魔出版屋!

べらぼう第20話あらすじ~蔦重栄華乃夢噺~

寝惚けて候

江戸城で火花を散らすのは、老中・田沼意次(演:渡辺謙)と一橋家当主・一橋治済(演:生田斗真)。

田沼は10代将軍徳川家治(演:眞島秀和)の命を受け、「次期将軍は豊千代(演:長尾翼)、御台所には種姫(演:小田愛結)を」と直談判!政治のマッチングアプリかよ!

けれど豊千代にはすでに縁談相手が…そう、あの薩摩の怪物・島津重豪(演:田中幸太朗)の娘・茂姫

田沼の「茂姫は側室でどう?」発言に、一橋治済は即OK。だが、ここで島津が大激怒。側室なんてとんでもない!

江戸城どころか西の丸まで揺れる政略ドミノの末、結局は茂姫が正妻に昇格し、種姫は紀州家へ。この政変の裏で泣いたのが、将軍家治の寵愛を受けていた知保の方(演:高梨臨)。豊千代の養母として西の丸入りする茂姫の手前、知保は田沼から「出ていけ」と命じられてしまう……涙、涙、涙

そして一方、蔦屋重三郎(演:横浜流星)はまた一手、仕掛けていた。あの伝説の風刺本『見徳一炊夢』を大絶賛してくれた大田南畝(演:桐谷健太)に、直談判!「耕書堂で本、書きません?」と持ちかける蔦重、行動力エグい!

すると今度は地本問屋の岩戸屋源八(演:中井和哉)が現れ、「その本、仕入れたい」とまさかの打診。耕書堂は問屋から締め出されてたはずでは!? 「今年一番の青本って評判があれば、他(地本問屋)に言い訳が立つ!」と岩戸屋。つまり……抜け道ってことね!

天才すぎて草な蔦重はすぐさま喜多川歌麿(演:染谷将太)に「鳥居清長の画風マネできる?」と相談。

なんと西村屋与八(演:西村まさ彦)の『雛形若菜初模様』と一文字違いの錦絵を仕掛ける作戦に!その名も『雛形若葉初模様』!そっくりな画風で、しかも価格は半額。蔦重、エグすぎて草!

吉原の旦那衆は雪崩のように耕書堂へ入銀、元祖『雛形若菜初模様』は発売中止、西村屋は大ピンチ!吉原細見』まで止まっちゃう始末。

ここで岩戸屋が動く!中小問屋たちを連れて、西村屋鶴屋喜右衛門(演:風間俊介)ら“大店”に「蔦屋と取引しろ!」と大詰め交渉。「耕書堂を仲間外れにしたせいで、儲け損なってんぞ!」の怒号に、大店はついに折れた……。

こうして耕書堂、ついに江戸市中の本屋と取引解禁!……なんだけど。

その後、蔦重が感謝の手土産持って鶴屋を訪ねるも、鶴屋の対応が氷より冷たい。「お前を本屋と認めたわけじゃない」って、手土産バッサリ拒否!これには蔦重も「さもありなん」と一礼し、背中で語る退場。泣ける、笑える!どっちだいって草

しかし蔦重には、ちゃっかり岩戸屋と裏で手を組む策士の顔も。「耕書堂の本、優先的に回すね」と裏ルート完成。やることエグい!蔦重、神か!悪魔か!地獄の閻魔出版屋!

そして最後は、南畝の招きで参加した「狂歌の会」。次郎兵衛(演:中村蒼)と一緒に、江戸のリズムにハマっていく蔦重。南畝の爆笑センスに感動!

これは流行る、俺が流行らせる!」と、またしても目をギラつかせるのでした。蔦重、休憩知らず!

果たしてこの“狂歌ムーブメント”、江戸をどう揺らすのか?
そして、蔦重vs鶴屋の因縁の火花は、再び燃え上がるのか——!?


時代を超えて江戸を伝える語り部
時代屋こはる
江戸の粋と人情に恋した「時代屋こはる」。ドラマの情景を鮮やかに描き、笑いと涙を織り交ぜながら、今に蘇る歴史の物語を語り継ぐ。時にツッコミ、時に胸アツな筆さばきが自慢。歴史好きの皆さまに「そう来たか!」と言わせる快作に挑戦中。

べらぼう[用語解説]

一橋治済(ひとつばし はるさだ)
徳川御三卿・一橋家の当主で、徳川家斉の父。息子を将軍にするため、幕政に裏から強い影響力を持った。派手好きで策士、政敵からは「陰の将軍」とも恐れられた存在。

豊千代(とよちよ)
徳川治済の嫡男で、のちの11代将軍・徳川家斉(いえなり)。若くして将軍に就任し、「大奥3000人」ともいわれるほど子沢山で知られる。将軍としての在位は歴代最長を誇る。

島津重豪(しまづ しげひで)
薩摩藩主で、洋学や蘭学を積極的に導入した改革派。家斉の外祖父として幕府内にも影響力を持った。保守派からは疎まれつつも、時代の先を見据えた行動が注目されている。

大田南畝(おおた なんぽ)
幕府の役人にして人気戯作者。「四方赤良(よものあから)」など多くの筆名を使い、洒落や風刺を効かせた作品で江戸っ子の心をつかんだ。文化人として、町人文化の発展にも寄与。

岩戸屋源八(いわとや げんぱち)
江戸の有力な書物問屋で、黄表紙や浮世絵などを手広く扱った。戯作者や絵師たちと密に連携し、多くのヒット作を世に送り出した。「岩戸屋」の名は当時の出版業界でも一目置かれる存在だった。

入銀
本や絵などの出版物を刊行する前に、購入希望者から予約金を集める仕組み。つまり、予約販売の一種であり、「入銀」はその予約金のことを指します。

『雛形若菜初模様』(ひながたわかなはつもよう)
蔦屋重三郎が手がけた初期の黄表紙の一つで、当時の流行や町人文化を反映した風俗本。洒落た着物の図柄なども描かれ、若い女性に大人気だった。絵師・礒田湖龍斎による華やかな挿絵も話題に。

『雛形若葉初模様』(ひながたわかばはつもよう)
『雛形若菜初模様』の続編的な位置づけの風俗絵本。季節の移ろいや町娘の装いの変化を、美しい挿絵とともに紹介。読み物としても、ファッションブックとしても楽しまれた。

鶴屋喜右衛門(つるや きえもん)
江戸の大手書物問屋で、蔦屋重三郎のライバル的存在。浮世絵や戯作に積極的で、人気作家や絵師を多く抱えていた。出版界の「黒幕」ともいわれるほど影響力をもっていた人物。