べらぼう第24話あらすじ~蔦重栄華乃夢噺~
げにつれなきは日本橋
「吉原の人間が、日本橋に店?それは…ご法度でございます!」
——そう、江戸のルールはなかなか厳しい。
でもそんなのお構いなしの男、それが我らが 蔦屋重三郎(演:横浜流星)。夢を叶えるには知恵と根性と……あと、ちょっとの抜け道。
その抜け道とは、「亀屋」の名前を借りて丸屋を買収し、表向きは借りる体で店を構えるという裏技!いやそれ、まさに裏ルート開拓すぎて草。
だが、そんなうまい話に乗ってくれるかどうかは、日本橋の状況次第。
鶴屋喜右衛門(演:風間俊介)と村田屋治郎兵衛(演:松田洋治)の両巨頭の立ち合いで、計画は一気に現実味を帯びる……が!
用意周到かと思われた、丸屋の借金証文戦略、あっさり鶴屋に魂胆バレる!さすが問屋の親分、鶴屋も同じ証文用意してた、敏腕すぎて鶴屋が怖い!
そして江戸っ子あるある、悪い噂の拡散力がすごい。「蔦屋が来たら通油町の格が下がる」って!?
また、丸屋の女将てい(演:橋本愛) もブチギレ。「絶対に蔦屋には売らない!」とガチ拒否宣言!
それでも諦めないのが、蔦重の凄さ。
ヒントは、絵師 北尾重政(演:橋本淳) のひとこと。「ていさん、寺で漢籍の勉強してますよ」
即寺へダッシュ。するといた、ていさん、和尚に赤本(子ども向けの絵入り本)を届けてる最中!
「本は子どもたちの手に渡って、ようやくその使命を果たすんです」って、借金にも負けず、尊すぎて泣けた。
その姿に、蔦重、ある“思い”を重ねる。『耕書堂』の名に込めた、あの日の覚悟——「書を持って世を耕す」そう、亡き平賀源内の尊い想い。
そして翌日——。
丸屋では、鶴屋・村田屋の前で、女将ていが別の問屋「柏原屋」と売却交渉中。
そこに!蔦重が乱入し、まさかの「丸屋と蔦屋、二つで一つの店にしよう」作戦発動!
……が、返事はNO!間髪入れずに、ていさん拒否。メンタルブレず!
だがここで終わらんのが蔦重。とんでもない一手が飛び出す。
「ならいっそ、夫婦になって一緒に店をやらないか」。ちょ、それプロポーズ!?大胆すぎて耳疑った!
江戸の法では、吉原者は見附内での商売は禁止だけど、夫婦ならOKという裏道をフル活用。まさに抜け道の天才。
でもていは、「どんなに落ちぶれても、吉原の人間とは一緒になれません」——泣けるほどの誇りと痛み。蔦重の一世一代の勝負手、惜しくも届かず。
一方その頃。
江戸屋敷で 田沼意次(演:渡辺謙) と 三浦庄司(演:原田泰造) が、松前藩主松前道廣(演:えなりかずき) を訪問。
道廣の弟廣年(演:ひょうろく) が、吉原で金をバラまいてる件について詰問開始!
廣年、ガクブルで「女郎にそそのかれたんです…」って。誰袖(演:福原遥)にはすでに「言い訳してもよござんす」とフォローされてた件!誰袖、準備万端すぎて草。
で、この兄弟、まさかの吉原大文字屋にやって来て、花魁・誰袖を巻き込みながら、「琥珀を直に取引して、大儲けしようぜ!」って、闇ビジネス爆誕。
……でも、その様子、隣の部屋から見てた人がいました——田沼意知(演:宮沢氷魚)、まさかの盗み聞きで「狙い通りだ」とドヤ顔。
抜け荷(密貿易)暴きのチャンスきた〜〜〜〜〜!
夢の出版街道、日本橋への第一歩は、女将ていとのタッグか夫婦か?——それともまた別の道か?
そして吉原の奥でうごめく、琥珀と陰謀の香り。すべては、次回に向けて火種が燻る!
べらぼう[用語解説]
日本橋の格調とは?
江戸時代の日本橋は、幕府公認の商業の中心地で、全国から物資と人が集まる超一等地。特に通油町(とおりあぶらちょう)などは、格式ある地本問屋(出版・書籍問屋)が軒を連ね、文化レベルも商道徳も「町の格調」として重視されていました。町の品格を守るため、「どんな店が入るか」まで住民が神経をとがらせるほどのプライドがあったのです。
村田屋治郎兵衛(むらたや じろべえ)
地本問屋・村田屋の主で、蔦重の出店計画に強く反対する人物。蔦重の“吉原くずれ”のような商売感覚が日本橋の品格を傷つけると考え、「蔦屋が丸屋を買うと町の格が下がる」と通油町中に噂を流します。保守派の象徴ともいえる人物で、文化的な敷居の高さを体現しています。
丸屋と女将てい(おかみ てい)
日本橋にある書店・丸屋の女将。夫の失敗で店が傾き、自ら切り盛りして立て直そうとするも限界を迎えます。父の教えや書物への思いを抱えつつも、誇り高く、蔦重の「夫婦になって店をやらないか」という提案には毅然と「ありえない」と断る強さの持ち主。演じる橋本愛の凛とした姿も印象的。
北尾重政(きたお しげまさ)
蔦重が頼りにする絵師のひとり。元は伝統的な浮世絵を描く職人でしたが、蔦重と組むことで絵の表現の幅を広げていきます。ドラマでは、ていが通っている寺や、彼女の人物像についての重要な情報を蔦重に伝える“知のブレーン”的存在。演じる橋本淳の落ち着いた芝居も好評。
三浦庄司(みうら しょうじ)
田沼意次の側近で、政敵の動向や裏の情報を収集するキレ者。藩の不正や吉原との関係を探るなど、政治と色街をつなぐ「裏の仕事人」。ドラマでは、意次とともに松前家の動きを追い、抜け荷(密貿易)の証拠をつかもうと暗躍中。演じる原田泰造の渋みある演技が光ります。
松前道廣(まつまえ みちひろ)と廣年(ひろとし)
蝦夷地(現在の北海道)を治める松前藩の兄弟。兄・道廣は藩主で、弟・廣年は遊び人タイプ。廣年が吉原で豪遊していたことから、兄・道廣も巻き込まれ、琥珀の直取引=抜け荷の疑惑が浮上。廣年は「女郎にそそのかされた」と言い訳するも、何やら裏がありそう…。兄弟の軽率な行動が藩の命運を揺るがす展開に!
江戸時代の抜け荷(ぬけに)とは?
幕府の許可を得ずに密かに海外と貿易することを「抜け荷」と呼びます。特に蝦夷地(北海道)を管理していた松前藩は、中国やロシアと交易の機会があり、抜け荷の温床になりがちでした。幕府にとっては経済の統制と治安の問題で、発覚すれば藩取り潰しもあり得る重大な違反行為です。田沼意知が狙うのも、まさにこのスキャンダル。