べらぼう第7話あらすじ~蔦重栄華乃夢噺~
好機到来『籬の花』
蔦屋重三郎(演:横浜流星)、今回は一段と燃えてます。目指すは、地本問屋のど真ん中鶴屋(演:風間俊介)で、いきなりプレゼン!
「オレ、鱗形屋の後釜で『吉原細見』つくります。倍売ります!」──うわ、言っちゃった!でも地本問屋連中、「どの口が言う?」って顔で一斉にスルー。まるで無視芸。
唯一返ってきたのが、「売れるもん作れたら入れてやる!」という地味にドSな条件。蔦重、ここで折れないのが天才たる所以!
そこからの動きがえげつない。製作費は抑え、売値は半額、売上は倍狙い。そして内容は江戸男子のリアル需要にドンズバで刺す。SNS戦略もビジネスモデルも現代並みに爆速。
次郎兵衛(演:中村蒼)と半次郎(演:六平直政)に協力を頼み、現場リサーチを開始。すると飛び出したのが「高嶺の花だけじゃなく、手が届く女郎の情報も欲しい!」という声。そりゃそうだ、財布と夢のバランス大事!
蔦重は、昔一緒に炭売ってた小田新之助(演:井之脇海)を召喚。彼の「薄くしろ!」発言を思い出し、スリム細見で持ち運びも楽チン仕様へ。小田の協力を得るために、金まで用意して女郎と会わせるあたり、もうガチプロデューサー!
が、ここで敵登場。西村屋与八(演:西村まさ彦)が浅草の小泉忠五郎(演:芹澤興人)と手を組んで別の細見を作るって!?しかも蔦重に「オレの“改”になれ」とか言い出した!何その上から目線のスカウト、時代が違えばSNS炎上案件!
当然、蔦重は即お断り。だが地本問屋の圧力は続く。駿河屋市右衛門(演:高橋克実)が「蔦重の細見に出た女郎は錦絵に載せない」と脅されたって……。昭和の芸能界か!
でもね、ここで女たちが立ち上がるのがアツいのよ。花の井(演:小芝風花)が、松葉屋の女将いね(演:水野美紀)と共に、支える姿が尊い……。
花の井、なんと自ら「名跡・瀬川」を襲名!「売れるタイミングを蔦重に使って」と差し出すなんて、泣けるほど粋すぎた…!
こうして生まれた新『吉原細見』は、薄い・安い・中身濃いの三拍子。しかも「瀬川襲名」まで載ってる!内容勝ち、値段勝ち、華も勝ち。地本問屋たち、手のひら返しで争うように仕入れまくる!
まさに、一冊で歴史が動いた瞬間。
そして蔦重、こうつぶやく──
「女郎たちが、自分は江戸一だと胸を張れる細見にしたい!」
はい、優勝!全読者が沼落ちした瞬間。
果たして、吉原と蔦重の未来はどこへ向かうのか…!?
時代を超えて江戸を伝える語り部
時代屋こはる
江戸の粋と人情に恋した「時代屋こはる」。ドラマの情景を鮮やかに描き、笑いと涙を織り交ぜながら、今に蘇る歴史の物語を語り継ぐ。時にツッコミ、時に胸アツな筆さばきが自慢。歴史好きの皆さまに「そう来たか!」と言わせる快作に挑戦中。
べらぼう[用語解説]
中鶴屋(なかつるや)
江戸時代の書物問屋で、浮世絵や戯作などを手広く扱った。絵師や作家を支え、江戸の出版文化を支える存在だった。江戸の町人たちにとって、気軽に本を手に取れる場所のひとつでもあった。
小田新之助(おだしんのすけ)
江戸時代の町人で、芝居や物語に登場する名前としても人気があった。若者らしい勢いと粋な雰囲気を感じさせる名前である。江戸の芝居小屋で「小田新」の名が出ると、つい耳を傾けてしまう人も多かったとか。
西村屋与八(にしむらや よはち)
江戸時代の浮世絵の版元で、蔦屋重三郎や鶴屋喜右衛門と並ぶ、天明・寛政期の錦絵の代表的な版元であった。特に鈴木春信や鳥居清長の作品を手がけたことでも知られる。江戸の芝居好きには「西村屋」と言えば通じるほどの有名人であった。
小泉忠五郎(こいずみ ちゅうごろう)
江戸時代の本屋で、吉原細見や評判記など、遊郭関係の出版物の流通に関わっていた。浅草の本屋として、吉原への玄関口に位置し、遊郭文化の情報発信に貢献した。町人たちにとっては、「面白い本といえば小泉」という存在だった。
駿河屋市右衛門(するがやいちえもん)
吉原の引手茶屋「駿河屋」の主人で、蔦屋重三郎の養父として知られる人物。引手茶屋とは、遊郭で客と遊女屋の間を取り持つ案内所のような施設で、駿河屋市右衛門はその経営者でした。彼は実在の人物であり、吉原の遊郭文化において重要な役割を果たしていました。
名跡「瀬川」(みょうせき・せがわ)
特に五代目瀬川(花の井)は、教養と芸事に優れた花魁として知られ、1775年に高利貸しの鳥山検校に1,400両で身請けされるという事件で注目を集めました。この名跡は、吉原の遊女たちにとって憧れの存在であり、襲名することは名誉とされていました。