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新之助逝く!

べらぼう第26話あらすじ~蔦重栄華乃夢噺~

打壊演太女功徳(うちこわしえんためのくどく)

天明7年(1787年)5月20日——江戸の夜が爆ぜた!

小田新之助(演:井之脇海)率いる一党が、田沼家御用達の米屋を木槌でドッカーン!
「天誅だ!俺たちの苦しみを思い知れ!」の雄叫びが響く。

庶民の怒りがついに限界突破。米俵を奪っては道にぶちまけ、川に投げ込み…いや、それ食えないって!
でも彼らにとっては盗みじゃない、“正義の打ち壊し”

江戸城では田沼意次(演:渡辺謙)が報告を受けて渋面。そこに現れたのは、蔦屋重三郎(演:横浜流星)!
源内の弟子筋ルートからの報せを持ち込み、「米が配れねぇなら、金を撒けばいいんじゃね?」と、まさかのバズ案提案!

田沼、即採用。しかも大名たちに負担させようとする抜け目のなさ…この老中、ビジネスセンスえぐい!

一方、耕書堂では、てい(演:橋本愛)が静かに呟く。
李代桃僵(りだいとうきょう)と申します
つまり“すももが桃の身代わりに倒れる”戦略。米俵を一つ外に出して、「打ち壊し回避ディフェンス発動
さすがてい、頭脳プレー天才すぎて草。

そんな中、蔦重は田沼の命を受けて、金を配るためのビラを刷る。
でもそのビラをどう配る?打ち壊し真っ最中だぞ!?誤れば田沼の手先扱いで即ボココース。
まさかの命がけプロモーションだ〜〜〜!

田沼は江戸城で大名たちに頭を下げる。「どうか、お救い米を!」
「おぉ田沼、そこまで頭下げる!?」とざわつく中、意次は涙ながらに叫ぶ——
「騒ぎを真に収めるのは、米にございます!」
老中のガチ土下座、政治史に刻まれた瞬間。この時代、上に立つ者が本気で“民のために頭を下げる”なんて、泣ける展開すぎ!

一方その頃、耕書堂では芸者チームが大騒ぎ。幟(のぼり)づくりに銅鑼の準備にてんやわんや。
そして登場——富本斎宮太夫(演:新浜レオン)!その歌声が夜の江戸に響き渡る。

太夫の歌と芸者の舞、次郎兵衛たちが練り歩き、「お救い銀〜♪」の声が通りに広がる。
もうこれは江戸のストリートライブ
踊る民衆、配られる金。混乱が祭りに変わる瞬間。蔦重の策、バズりすぎてトレンド1位確定。

だが、その陰に忍び寄る黒い影——丈右衛門だった男(演:矢野聖人)。
「蔦重ォ…貴様ぁ…!」と低く唸りながらナイフを構える!
蔦重、背後から肩をつかまれ…刃が閃く!

その刹那、新之助が間に飛び込む!

「新さんッ!!!」
群衆が悲鳴を上げる中、血の匂いと共に倒れる二人。

さらに飛ぶ矢。
撃ったのは長谷川平蔵(演:中村隼人)!丈右衛門だった男は、ついに絶命。
だが新之助の顔は青ざめていく。毒が回ってる!?

蔦重が肩を抱くと、新之助は微笑みながら言う。
「蔦重を守れて…よかった……俺は……世を明るくする男を守るために、生まれてきたんだ……」
やめて、そんな最期のセリフ、泣くしかないじゃん……!
蔦重の腕の中で、新之助は静かに息を引き取った。

その後。墓地で佇む蔦重の前に、喜多川歌麿(演:染谷将太)が現れる。彼は花や虫を描いた絵を見せ、「命を紙の上に残す。それが俺の償いだ」。

蔦重、堪えきれず涙がこぼれる。

新さんって、どんな顔して死んだ?」と問う歌麿。
蔦重は嗚咽混じりに答える。「いい顔だったよ。いっちばん、いい顔で……おめぇに、写してもらいたかった

江戸の空気が止まるほどの静けさ。蔦重、初めての涙。

だが物語は止まらない。白河小峰城では松平定信(演:井上祐貴)が老中就任を決意。
一橋治済(演:生田斗真)との密談が火種を生む。

田沼の時代が、いま終わろうとしている——。


時代を超えて江戸を伝える語り部
時代屋こはる
江戸の粋と人情に恋した「時代屋こはる」。ドラマの情景を鮮やかに描き、笑いと涙を織り交ぜながら、今に蘇る歴史の物語を語り継ぐ。時にツッコミ、時に胸アツな筆さばきが自慢。歴史好きの皆さまに「そう来たか!」と言わせる快作に挑戦中。

べらぼう[用語解説]

李代桃僵(りだいとうきょう)
中国の故事成語で、「桃の木の身代わりに李(すもも)の木が罰を受ける」という意味です。本来は他人の罪や災いを代わりに受けることを指します。転じて、「身代わり」「犠牲になる」というたとえとして使われます。


斎宮太夫(さいぐうのたいふ)
平安時代に伊勢神宮へ仕える皇女・斎宮(さいぐう)にお供した女官のこと。高い身分の女性が務め、歌や舞にも通じていました。後世では、才色兼備な女性を称える呼び名としても知られています。


お救い銀(おすくいぎん)
江戸時代に、飢饉や災害の際、貧しい人々を助けるために幕府や大名が支給したお金のことです。現代でいえば「救済金」「生活支援金」にあたります。庶民にとっては命をつなぐ大切な支援でした。


長谷川平蔵(はせがわへいぞう)
江戸幕府の火付盗賊改(ひつけとうぞくあらため)長官。実在の人物で、悪を憎みながらも情けを持つ人物として知られ、「鬼平(おにへい)」の愛称で親しまれました。池波正太郎の『鬼平犯科帳』のモデルにもなっています。


高岳(たかおか)
江戸城大奥の取締役で、女中たちをまとめ、規律を守らせる立場の女性。権限が強く、大奥の秩序を支える要職でした。大奥内の「女たちの政治」を動かすキーパーソンでもあります。


田安家(たやすけ)
徳川将軍家の一門で、御三卿(ごさんきょう)のひとつ。初代は徳川吉宗の次男・徳川宗武。将軍を出す可能性を持つ名門で、水戸・尾張・紀伊の御三家に次ぐ格式を誇りました。江戸・田安門のあたりに屋敷がありました。