べらぼう第6話あらすじ~蔦重栄華乃夢噺~
鱗剥がれた『節用集』
「これからは“青本”の時代だ!」と鼻息荒く語るのは、蔦屋重三郎(演:横浜流星)。鱗形屋の専属クリエイター、いわば“本づくり界のスカウトマン”として再始動!
でも実は、鱗形屋の親父、鱗形屋孫兵衛(演:片岡愛之助)、過去の「明和の大火」で大打撃を受け、経営がボロボロ。だから「売れる本考えてくれや〜!」と、半ば丸投げ。ツラすぎて泣いた。
そこで蔦重は次郎兵衛(演:中村蒼)と語り合いながら、庶民向けの軽やか娯楽本「青本」に注目。絵も話も古臭い既存青本をバッサリ斬り、「江戸の民よ、震えて待て!」蔦重の覚醒モード発動!この発想、天才すぎて草!
一方、江戸城ではお金の話が白熱。田沼意次(演:渡辺謙)は質素倹約で蓄えを増やしたのに、松平武元(演:石坂浩二)が「将軍様のご希望ですし〜」と超お金のかかる日光社参をゴリ押し。この温度差よ!
そんななか蔦重は、本好き仲間の須原屋市兵衛(演:里見浩太朗)から驚きの情報をゲット!なんと大阪の「柏原屋」が江戸で売られている『新増早引節用集』が“偽板”だとブチ切れ中。
しかも!柏原屋が「これ、須原屋が刷ったやろ?」と疑ってるって話、理不尽すぎる〜!
蔦重、ふと鱗形屋の息子が持ってた本を思い出してピンとくる。調べてみると…ビンゴ!偽板を刷ってたのはまさかの鱗形屋自身!うわあ、完全にアウト案件!
さらに、西村屋にも「蔦重はこっちの言いなりで〜」なんて話してたと聞かされて、裏切り度MAX。なのに蔦重、なんと「オレ、告げ口とか性に合わんし……」ってスルー。仏かよ。
でも運命の歯車は回る——。青本の相談で鱗形屋を訪ねたその時!現れたのは長谷川平蔵(演:中村隼人)とその一行。柏原屋の依頼で調査に乗り出し、開かれた蔵の奥から、ドドンと登場・偽板まつり!犯罪スケールでかすぎて震えた!
鱗形屋、当然ながら御用!その場にいた蔦重まで巻き添え食らいそうになるけど、平蔵のナイス助け舟でセーフ!平蔵、できる男すぎる。
ところが。誤解した鱗形屋、「蔦屋重三郎が密告したんだろ!」と逆ギレ爆発。いやいや、告ってないって!
蔦重もつらくて、「気づいてた、でも言えなかった——」正義より情、蔦重の良心がえぐられる夜。自責の念にかられ、野心と情の間で揺れる男の葛藤、刺さりすぎる……。
「上手くやるって、案外しんどい!」。蔦重のつぶやきが、心に残るラスト。
果たして、蔦重は“正しい本づくり”の道を貫けるのか——?
次回、怒涛の蔦重、再び筆を握る!お見逃しなく!
時代を超えて江戸を伝える語り部
時代屋こはる
江戸の粋と人情に恋した「時代屋こはる」。ドラマの情景を鮮やかに描き、笑いと涙を織り交ぜながら、今に蘇る歴史の物語を語り継ぐ。時にツッコミ、時に胸アツな筆さばきが自慢。歴史好きの皆さまに「そう来たか!」と言わせる快作に挑戦中。
べらぼう[用語解説]
日光社参(にっこうしゃさん)
江戸幕府の将軍が日光東照宮へお参りする儀式。徳川家康を神として祀る東照宮への参拝は、幕府の権威を示す大行列だった。数万人の行列が江戸から日光まで続き、沿道の人々はその壮麗さに息を呑んだ。
新増早引節用集(しんぞうはやびきせつようしゅう)
江戸時代の定番の辞書で、当時の人々が言葉や漢字を調べるために使った本。日常でよく使う語句が五十音順にまとめられており、まさに「江戸の辞典」。改訂を重ねたロングセラーで、読み書きの学びにも役立った。
鱗形屋孫兵衛(うろこがたやまごべえ)
江戸の魚問屋で、商いの手腕と人情で知られた名物商人。屋号の「鱗形屋」は魚の鱗から来ており、新鮮な魚を扱うのが自慢だった。江戸の台所を支えた立役者で、町人たちにとっては頼れる存在だった。
須原屋市兵衛(すはらやいちべえ)
江戸の書物問屋で、浮世絵や黄表紙など多彩な本を出版した出版人。吉原の名所案内やベストセラーの『絵本江戸土産』なども手がけた。江戸の出版文化を支えた一人として、町人たちからも一目置かれていた。
絵本江戸土産(えほんえどみやげ)
江戸の名所や風物を絵入りで紹介したガイドブックのような本。町人や旅人に大人気で、江戸の街歩きには欠かせない一冊だった。出版を手がけたのは須原屋市兵衛で、江戸名所図会の元祖ともいえる存在。