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葛飾北斎の「冨嶽三十六景 凱風快晴」
北斎は面白い。たった4ページの記事ですがけっこう知らなかったエピソードがたくさんあります。
(記事より)
当時の行商人の中でもトウガラシ売りは、大きなトウガラシの張り子を担ぎ、全身トウガラシの装束を着た、いわば「トウガラシコスプレ」。無愛想な北斎がトウガラシコスプレで行商する姿を想像するとおかしくて仕方がありません。
唐辛子コスプレ
↑ 記事の著者:小日向えり(こひなた えり)作
あるとき、馬琴が北斎に 「登場人物に草履をくわえさせてくれ」と注文すると、北斎が「冗談じゃない、こんな汚いものくわえるヤツなんざいねえ。あんたがくわえて見せたら描いてやろうじゃねえか」と応戦。馬琴と大げんかとなり、黄金コンビは解散となってしまいました。
その後で北斎は「余興をお目にかけましょう」と、細長い巻紙を広間に広げ、藍色の太い線を力強く描いていきます。次の間から持参した籠を持ち出したと思うと、次の瞬間、2羽の鶏が籠から飛び出してきました。北斎は鶏の足の裏に朱肉を付けて放つと、鶏は藍色の線の上でバタバタ跳ね回ります。
慌てるお付きの人々を尻目に、北斎は「これ、竜田川の風景なり」と、悠然と言い放ったそうです。朱肉で付けた鶏の足あとを紅葉に見立て、紅葉で有名な奈良の竜田川を表現したのです。将軍はことのほか喜びました。
ちなみに、葛飾北斎という名前を名乗っていたのは一時期で、生涯30回ほど画号を改名しています。「春朗」「宗理」「北斎」「戴斗」「為一」などが主で、光琳派の絵には「俵屋宗理」、最晩年は「画狂老人卍(まんじ)」と、常人の理解を超えています。さすが、クレイジーアーティストですね。
生涯で93回も引っ越し!? クレイジー絵師・葛飾北斎の素顔