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構図(空間の取り方)が素晴しい。

幕末から明治にかけて活躍した月岡芳年(つきおかよしとし)。

彼が晩年に描いた連作『月百姿』は、歴史の有名なシーンと月を絡めた作品です。その構図センスと自由自在な表現力は、古さを感じさせません。

牛若丸@五条橋

五条橋の月
独特のポーズで軽やかに舞う牛若丸こと源義経。その背後には月が光っています。場所は五条橋。ここは弁慶との出会いの場所です。

孫悟空と月のウサギ

玉兎 孫悟空
宮殿から逃げ出した妖魔と孫悟空の戦い。孫悟空は怪物化した妖魔を見事に撃退し、元の月のウサギに戻しました。今、ウサギは逃げ帰る途中です。

大物海上月 弁慶

大物海上月 弁慶
能楽『船弁慶』の有名なシーン。波に立ち向かっているのは武蔵坊弁慶。源頼朝の追っ手から逃げる弁慶たちの行く手を阻むのは、月をも飲み込まんとする漆黒の大波です。かつての敵・平家の怨霊の仕業ですが、弁慶の必死の祈りにより嵐はおさまります。

はかなしや波の下にも入ぬへし つきの都の人や見るとて 有子

はかなしや波の下にも入ぬへし つきの都の人や見るとて 有子

描かれている有子さんは、琵琶が得意な厳島の巫女ですが、都から参詣に来た偉い人に恋をしてしまいます。

しかし、所詮は報われぬ恋。悲しみに暮れた有子さんは、琵琶を携えながら入水自殺してしまいます。画題「はかなしや〜」は有子さんが詠んだ辞世の句です。

時間があれば、全100枚見てみたいですね!絵の構図が学べますから。

【これが130年前!?】最後の浮世絵師が描いた『100枚の月』がとんでもなく新しい【月岡芳年】