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喜多川歌麿・美人画1

この記事では、江戸時代の浮世絵師として名を馳せた喜多川歌麿の美人画が持つ5つの際立った特色について詳しく解説します。

喜多川歌麿の作品は、細部にわたる繊細な描写や大胆で斬新な構図が特長です。また、当時の江戸の流行やファッションを巧みに取り入れ、見る者を惹きつけてやみません。

加えて、空摺や雲母摺といった独自の技法を駆使し、美人画に立体感と奥深さを与え、多様な女性像を魅力的に描き出しています。

本記事では、これらの特色を通じて、喜多川歌麿の美人画がなぜ時代を超えて愛され続けているのか、その秘密に迫れるよう、喜多川歌麿の浮世絵[美人画1・全120点]を掲載しています。

喜多川歌麿の美人画:5つの特色

喜多川歌麿の美人画の特色を5つにまとめました。

  1. 繊細な描写
    喜多川歌麿の美人画は、女性の内面的な魅力をも捉える繊細な描写が特徴です。つぶらな瞳や薄い唇、すっと櫛が通った美しい生え際など、細部まで丹念に描かれています。
  2. 大胆なポーズの大首絵
    歌麿の美人画では、上半身やバストアップを大胆に切り取った「大首絵」と呼ばれる構図が多く見られます。この構図は、役者絵の手法を美人画に応用したものです。
  3. 江戸の流行を反映したファッション性
    歌麿の浮世絵には、当時の流行を反映した美しい着物を着た女性たちが登場します。これにより、歌麿の浮世絵はその時代のファッション雑誌のような役割も果たしていました。
  4. 美人を引き立てる表現技法
    歌麿は、空摺や雲母摺といった技法を駆使し、繊細な着物の柄や背景を表現しました。これにより、美人画の魅力が一層際立ちます。
  5. 多様な女性像の描写
    歌麿の美人画は、庶民から遊女まで様々な階級の女性をモデルにしており、すべての女性が品良く描かれています。これが多くの女性たちの憧れを集める要因となりました。

それでは、これらの特色を踏まえながら、喜多川歌麿の美人画をじっくりと鑑賞してみましょう。

〈喜多川歌麿とは〉

喜多川歌麿の姓は元々「北川」でしたが、後に「喜多川」となりました。

天明初年頃からは「歌麻呂」や「哥麿」と名乗ります。生前は「うたまる」と呼ばれていましたが、本人を直接知る人がいなくなった19世紀以降は「うたまろ」と呼ばれるようになりました。

また、天明2年(1782)に刊行された歳旦帖『松の旦』には「鳥山豊章」や「鳥豊章」という落款が見られます。俳諧の名としては「石要」「木燕」「燕岱斎」などがあり、狂歌では「筆綾丸(ふでのあやまる)」や「紫屋」と号され、蔦屋重三郎と共に吉原連に所属していました。

生年や出生地などは不明ですが、没年が数え54歳だったことから、1753年(宝暦3年)生まれとされています。出身地については、川越説(野口米次郎や関根只誠)や江戸説が有力ですが、他にも京都、大阪、栃木説があります。

喜多川歌麿・浮世絵[美人画1・全120点]を鑑賞する!

1-なくて七癖 面頬癖

2-なくて七癖 理髪の見ゆる癖

3-なにわや おきた

4-ふり返り

5-五人美人愛敬競 富本いつとみ

6-五人美人愛敬競 松葉屋喜瀬川

7-五人美人愛敬競 兵庫屋花妻

8-五人美人愛敬競 芝住の江

9-口唇

10-咲分ヶ言葉の花 かゝア

11-咲分ヶ言葉の花 おかみさん

12-咲分ヶ言葉の花 おちゃっぴぃ

13-咲分ヶ言葉の花 たわいなし

14-咲分ヶ言葉の花 愛相善

15-咲分ヶ言葉の花 仇者

16-おきたとお藤

17-おひさと鍵屋お仙

18-なくて七癖 他を誹る癖

19-咲分ヶ言葉の花 おほこ すけべへ

20-吉原仁和嘉 荻江松蔵 峰 いと

21-五節花合せ 兵庫や内 月岡

22-五節花合せ 扇屋 蓬莱仙

23-咲揃新宅の花壇 中万字や内 角万人 すまの すまき

24-咲揃新宅の花壇 玉屋内 小紫 きくの 紅葉

25-夏衣装当世美人 松坂屋仕入のしぼり向キ

26-夏衣装当世美人 嶋屋仕入の染しま向キ

27-夏衣裳当世美人 伊豆蔵仕入のもよう向キ

28-夏衣裳当世美人 大丸仕入の中形向キ

29-夏衣裳当世美人 松坂屋仕入のしぼり向キ

30-夏衣裳当世美人 白木屋仕入れの乗布向

31-夏衣裳当世美人 荒木仕入の織嶋向キ

32-夏衣裳当世美人 越後屋仕入のちぢみ向キ

33-姿身七人化粧

34-寄農婦恋

35-寄辻君恋

36-晴楼三幅対

37-新吉原角町 中万字屋 藤枝

38-新製五色墨 火鉢

39-新吉原江戸町 松葉屋瀬や満 いろか ゆかり

40-晴楼仁和茄 濱音津里の賑ひ

41-松葉屋の遊女の見立五人囃子 松葉屋内 喜瀬川

42-松葉屋の遊女の見立五人囃子 松葉屋内 松風

43-松葉屋の遊女の見立五人囃子 松葉屋内 染之助

44-松葉屋の遊女の見立五人囃子 松葉屋内 歌川

45-松葉屋の遊女の見立五人囃子 松葉屋内 背山

46-松葉楼 粧ひ 実を通す風情

47-歌撰恋之部 あらはるる恋

48-歌撰恋之部 夜毎ニ逢恋

49-歌撰恋之部 物思恋

50-歌選恋之部 稀二逢恋

51-江戸の花娘浄瑠璃 椿

52-江戸の花娘浄瑠璃 紅葉

53-汗を拭く女

54-江戸町一丁目 松葉屋内 市川 たまも みつも

55-江戸町壱丁目 玉屋内 若梅 むめの いろか

56-玉屋内 春日野

57-海老屋内 大井 さくら みやこ

58-玉屋内 白玉 ふみ次 つぼみ

59-玉屋内 賤歌

60-玉楼 花紫 せきや てりは

61-絵兄弟 見立女三の宮

62-艶中八仙 呂洞賓 兵庫屋内 花妻 さくら にほい

63-艶中八仙 林和清 松葉内 染之助 わかき わかば

64-艶中八仙 琴高 丁子屋内 雛鶴 つるし つるの

65-艶中八仙 盧敖 丁子屋内 美作山 ちとり みとり

66-艶中八仙 蝦蟇 玉屋内 花紫 しらへ まつの

67-艶中八仙 通玄 あふぎ屋内 花人 さくら もみじ

68-艶中八仙 鉄拐 扇屋内 花扇 よしの たつた

69-角玉屋内 誰袖 きくの しめの

70-花色紙五節詠歌睦月

71-芸国と印

72-西駅た印

73-逢身八契 梅川忠兵衛の喜伴

74-逢身八契 お千代半兵衛の寄乃涙

75-逢身八契 お半長右衛門の楽顔

76-逢身八契 お染久松の夕妾

77-逢身八契 お七吉三郎の盤棊

78-逢身八契 三勝半七の母節

79-逢身八契 椀久松山の情乱

80-錦織歌麿形新模様 白うちかけ

81-錦織歌麿形新模様 浴衣

82-錦織歌麿形新模様 文読み

83-金魚鉢を下げる女

84-青楼三美人

85-青楼三幅対

86-青楼仁和嘉女芸者 茶せん売 黒木売 さいもん

87-青楼仁和嘉女芸者之部 唐人 獅子 角力

88-青楼仁和嘉女芸者之部 扇売 団扇売 麦つき

89-青楼仁和賀女芸者 宝船大万度之図

90-青楼五色墨 鶴屋内 菅原

91-青楼仁和嘉 二の替り

92-青楼十二時 続-1 子ノ刻

93-青楼十二時 続-2 丑ノ刻

94-青楼十二時 続-3 寅ノ刻

95-青楼十二時 続-4 卯ノ刻

96-青楼十二時 続-5 辰ノ刻

97-青楼十二時 続-6 巳ノ刻

98-青楼十二時 続-7 午ノ刻

99-青楼十二時 続-8 未ノ刻

100-青楼十二時 続-9 申ノ刻

101-青楼十二時 続-10 酉ノ刻

102-青楼十二時 続-11 戌ノ刻

103-青楼十二時 続-12 亥ノ刻

104-青楼手取八景 松葉屋内粧ひ

105-青楼美人八景 松葉屋内 染山 染じ 染の

106-青楼美人八景 玉屋内小紫 とてふ はるじ

107-青楼華三人 菊

108-青楼華三人 菖蒲

109-青楼遊君合鏡 丁子屋内 雛鶴 雛松

110-青楼遊君合鏡 兵庫屋内 花妻 月岡

111-青楼遊君合鏡 大文字屋内 一もと もと枝

112-青楼遊君合鏡 玉屋内 小紫 花紫

113-青楼遊君合鏡 若那屋内 若菜 和歌浦

114-青楼遊君合鏡 鶴屋内 在原 薄氷

115-青楼雪月花 玉屋内 春日野 禿 うらは 初瀬

116-高名美人六家撰 扇屋花扇

117-高名美人六家撰 朝日屋後家

118-高名美人六家撰 辰巳路考

119-高名美人六家選 再出 難波屋おきた

120-高嶋おひさ

喜多川歌麿の浮世絵[美人画1・全120点]まとめ

喜多川歌麿の美人画は、繊細な描写と大胆に切り取った構図、さらには江戸時代の最新ファッションを取り入れた革新性で、他の浮世絵師にはない独自の美を表現しています。

また、彼の作品は、表面的な美しさ以上に、女性の内面や社会的背景を巧みに捉え、多様な側面を描く力を持っています。

これらの特色が、彼の美人画を時代や文化を超えた普遍的な魅力を持つ芸術作品として、高く評価し続けられている理由です。

現代においても、その作品は多くの人々に感銘を与え、浮世絵としての価値を確固たるものにしています。

喜多川歌麿の作品を通して、私たちは江戸時代の文化や美意識に触れ、その時代背景を感じ取ることができるでしょう。

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